佐藤水産のおにぎりとの出会い
初めて佐藤水産のおにぎりを食べたのは、昨年4月、初めての札幌家族旅行の二日目の朝だった。
前日、札幌駅に到着した際に駅前の佐藤水産を下見だけ済ませ、
「明日の朝に食べよう」と自分に言い聞かせて店を後にした。
正直、すぐにでも食べたかった。
それでも後ろ髪を引かれながら、ESTAの札幌ら〜めん共和国へ移動。
旅の一食一食が、すでにイベントになっていた頃だ。
翌朝、開店とほぼ同時におにぎりをピックアップ(たしか8時頃)。
コンビニでカップ味噌汁を買い、ホテルに戻った。
当時の私は、佐藤水産のおにぎりと「家族四人のお腹の適正量」を、
まだ正確に把握できていなかった。
前日はラーメン、ジンギスカン、寿司。
明らかに食べ過ぎた翌朝に、大人二人・子ども二人でおにぎり四個。
さすがに量が多く、いくつかは残してしまった。
買い過ぎたことを反省しつつ、非常食として持ち歩くことにしたのだが、
これが結果的に正解だった。
昼過ぎ、突然やってくる子どもの「お腹すいた」コール。
そのタイミングでおにぎりを差し出したときの安堵感は、今でも覚えている。
この瞬間、「旅におけるおにぎりの価値」が、我が家の中で一段階上がった。
羽田空港第二ターミナルの佐藤水産
そして後に気づくことになる。
実は、佐藤水産のおにぎりは、羽田空港第二ターミナルでも買える。
最初に見つけたのは、博多出張のときだった。
空弁コーナーを何気なく眺めていたら、見慣れたロゴが目に入った。
今まで何度も通っていた場所なのに、なぜかその時まで気づかなかった。
ただ、その日はすでに食事を済ませており、
「ある」という事実を確認するだけで、その場を離れた。
転機は、10月の南紀白浜旅行だった。
白浜はJAL便、7:25発。
それでも、出発当日の朝、私たち家族が向かったのは第一ターミナルではなく、
あえて第二ターミナルだった。
目的はひとつ。朝ごはんとして、佐藤水産のおにぎりを買うためだ。
前日に営業時間(朝6時から)を確認し、
第二ターミナルから第一ターミナルへの移動ルートも調べておいた。
そして当日、約半年ぶりに再会した佐藤水産のおにぎり。
このときは学習済みだ。
妻と娘、私と息子で、それぞれ一個ずつ。
控えめで、ちょうどいい分量。
第一ターミナルへは徒歩で移動し、約15分。
(後になって、ターミナル間を数分で移動できる巡回バスがあることを知った。
今なら、そちらを迷わず使う。)
保安検査を通過し、搭乗ゲート近くのシートに腰を下ろす。
私と息子は、鮭・筋子。
妻と娘は、鮭。
約半年ぶりのおにぎりを前に、
家族全員が自然と笑顔になり、無言で頬張った。
この日から、我が家の「羽田出発前の朝ごはん」は、
ほぼ迷うことなく、佐藤水産のおにぎりになった。

